「ほうれん草は栄養があると聞くけれど、具体的に何がどれくらい含まれているのだろう」。スーパーの野菜売り場で束になったほうれん草を手に取りながら、そんな疑問を持ったことはありませんか。
この記事では、ほうれん草に含まれる栄養素の特徴、アクやえぐみのもとになる成分との付き合い方、栄養を活かす調理や保存のコツ、そしておすすめの食べ方まで、ほうれん草にまつわる疑問をひとつずつ整理していきます。
難しく考える必要はありません。まずは今日の食卓に、ほうれん草をどう取り入れるかを一緒に見ていきましょう。
ほうれん草の栄養の特徴(まず全体像)
「結局、ほうれん草にはどんな栄養が入っているの?」と聞かれたら、鉄や葉酸、β-カロテンをはじめ、ビタミンCやルテイン、カリウムなど、複数の栄養素をバランスよく含む野菜というのがその答えです。まずは全体像から押さえていきましょう。

鉄や葉酸、β-カロテンを含む
ほうれん草は、鉄、葉酸(赤血球やからだの細胞づくりに関わるとされるビタミンB群の一つ)、β-カロテン(体内でビタミンAに変わるとされる、緑黄色野菜に多い色素成分の一つ)を含む野菜として知られています。緑黄色野菜の代表格として、給食や家庭料理にもよく登場する食材です。
このほか、カリウム(体内の水分バランスに関わるとされるミネラルの一つ)も含まれており、栄養素をまんべんなく含んでいる点がほうれん草の特徴のひとつです。
ビタミンCやルテインも
ほうれん草にはビタミンCも含まれています。ビタミンCは水に溶けやすい性質を持つため、後述する下ゆでの際には流出量にも配慮するとよいでしょう。
また、ほうれん草の濃い緑色には、ルテイン(緑黄色野菜に含まれる色素成分)も含まれています。目の健康との関わりについて研究が進められている段階の成分で、緑黄色野菜に多く含まれることで知られています。
含まれる成分と体との関わり
鉄や葉酸は赤血球やからだの細胞づくりに関わるとされる栄養素で、アクのもとになるシュウ酸は下ゆでで減らせるとされています。「体にどう働くの?」「アクはどうすればいいの?」、それぞれの答えを見ていきましょう。

鉄・葉酸の一般的な役割
鉄は、赤血球の材料になるとされるミネラルの一つです。葉酸は赤血球やからだの細胞づくりに関わるとされるビタミンB群の一つで、どちらも体づくりの土台を支える栄養素として知られています。ただし、食品からの摂取による体感には個人差があり、ほうれん草を食べればすぐに実感できるというものではありません。日々の食事の中で、少しずつ補っていく栄養素のひとつとして考えるとよいでしょう。
β-カロテンやビタミンCも、体の健康維持に関わるとされる栄養素です。いずれも単独で働くというより、バランスのよい食事の一部として日々とり入れることが大切とされています。
シュウ酸とアク抜きの考え方
ほうれん草のアクやえぐみのもとになっているのが、シュウ酸(アクやえぐみのもとになる成分)です。シュウ酸は多くの野菜に含まれる成分で、生のまま大量に食べ続けるよりも、下ゆでするなどしてとりすぎに配慮することが実用的な工夫とされています。
シュウ酸は水に溶けやすい性質があるため、下ゆでして茹で汁を捨てることで含有量を減らせるとされています。次の章で、具体的な下ゆでのコツをご紹介します。
栄養を活かす調理・保存のコツ
「どう扱えば栄養を無駄にせず、アクも抜けるの?」という疑問には、下ゆでの仕方と保存方法を工夫するという答えがあります。ここから具体的なコツを見ていきましょう。

さっと下ゆでしてアクを抜く
ほうれん草は根元に土や汚れがたまりやすいため、根元に十字の切り込みを入れてから流水でよく洗います。沸騰したお湯に根元から入れ、茎が少し柔らかくなる程度にさっと下ゆでするのが基本です。
ゆで上がったらすぐに冷水にとり、水気をしっかり絞ります。ゆですぎるとビタミンCなどの水溶性の栄養素が茹で汁に溶け出しやすくなるため、短時間で仕上げることがコツです。
冷凍保存や生食の工夫
下ゆでして水気を絞ったほうれん草は、小分けにしてラップに包み、冷凍しておくと使いたいときにすぐ活用できます。冷凍しても、含まれる栄養素が大きく損なわれるわけではないとされており、忙しい日の時短調理にも役立ちます。
サラダ用など、アクの少ない品種であれば生のまま食べることもできます。生食する場合も、洗浄をしっかり行い、量は食べ過ぎない程度を目安にするとよいでしょう。
おすすめの食べ方
「結局、どう食べるのが一番いいの?」という方には、おひたしやソテーといった定番の食べ方から、スープやスムージーへのアレンジまで幅広くご紹介します。

おひたし・ソテーの定番
下ゆでしたほうれん草をだし醤油であえるおひたしは、シンプルながらほうれん草本来の風味を楽しめる定番の一品です。かつお節やごまを添えると、風味と食べごたえがさらに増します。
にんにくやベーコンと一緒にオリーブオイルでさっと炒めるソテーもおすすめです。油と一緒にとることで、β-カロテンなど脂溶性の成分の吸収を助けるとされており、味の面でも食べやすくなります。
スープやスムージーのアレンジ
刻んだほうれん草をコンソメスープやみそ汁の具材として加えるだけで、彩りと栄養をプラスできます。加熱するのでアクも気になりにくく、汁物の彩りとしても重宝します。
バナナや豆乳と一緒にミキサーにかけるグリーンスムージーも、朝食に取り入れやすいアレンジのひとつです。ただし生のまま大量にとると、シュウ酸のとりすぎにつながる場合があるため、量はほどほどにするとよいでしょう。
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食べるときの注意点
「体にいいと聞くと、たくさん食べたくなりますよね」。ですが、ほうれん草にも気をつけたいポイントがいくつかあります。食べ過ぎやシュウ酸、体質への配慮について確認しておきましょう。

食べ過ぎやシュウ酸に注意
ほうれん草は栄養が豊富な分、生のまま大量に食べ続けると、シュウ酸のとりすぎにつながる場合があります。下ゆでしてから食べる、量をとりすぎないようにするなど、日々の食事の中でバランスよく取り入れることを心がけましょう。
普段の食事にプラスする程度の量を目安に、他の野菜や食材と組み合わせて食べることをおすすめします。
体質や持病がある方の配慮
体質によっては、シュウ酸を多く含む食品のとり方に配慮が必要な場合があります。腎臓に持病がある方や、食事制限を受けている方は、自己判断で量を増やさず、気になる場合は医師や管理栄養士に相談してから取り入れることをおすすめします。
普段から薬を服用している方も、食事内容について不安がある場合は、かかりつけの医師に確認しておくと安心です。
まとめ
- ほうれん草は、鉄、葉酸、β-カロテンをはじめ、ビタミンCやルテイン、カリウムなどを含む野菜です
- アクやえぐみのもとになるシュウ酸は、下ゆでして茹で汁を捨てることで減らせるとされています
- 下ゆでは短時間でさっと済ませるのがコツで、冷凍保存しても栄養が大きく損なわれるわけではないとされています
- おひたしやソテー、スープやスムージーなど、食べ方の幅を広げることで無理なく続けやすくなります
- 食べ過ぎには注意し、体質や持病に不安がある場合は医師や管理栄養士に相談しましょう
ほうれん草は下ゆでするだけで、いつもの食卓に手軽に取り入れられる食材です。まずは今日の一品に、ほうれん草をプラスするところから始めてみてください。

