えごま油の効果は?シソ科の種子が育てる、注目のオメガ3

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「えごま油が体によいと聞くけれど、どんな油なのかはよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。スーパーの油売り場で、あまに油と並んで置かれているのを見かけた方もいるかもしれません。

この記事では、えごま油の特徴から含まれる栄養素、期待されている働きの実際、栄養を活かす使い方、使うときに知っておきたい注意点までをまとめて整理します。

難しい専門知識がなくても大丈夫です。毎日の食卓にどう取り入れるか、一緒に考えていきましょう。

えごまの特徴(まず全体像)

えごま油と聞いても、原料や特徴まで思い浮かぶ方は少ないかもしれません。ひと言でまとめると、えごま油の特徴は「シソ科えごまの種子から搾った油」であることと、「オメガ3のα-リノレン酸(アルファリノレンさん)をとても多く含む」ことの2点に集約されます。まずはこの2つを押さえておきましょう。

えごま油の瓶|シソ科えごまの油のイメージ

シソ科えごまの種子から搾る油

えごま油は、シソ科の一年草である「えごま」の種子(実)を搾って作られる植物油です。えごまは大葉(青じそ)と同じシソ科の仲間で、和名を「じゅうねん」ともいいます。これは「食べると十年長生きできる」という言い伝えにちなんだ呼び名だといわれています。名前や見た目が似ているあまに油はアマ科の別の植物が原料で、えごま油はあくまでシソ科えごまの種子由来という点が、両者を見分けるポイントになります。

α-リノレン酸がとても多い

えごま油の最大の特徴は、オメガ3系脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を非常に多く含むことです。数ある食用油の中でも、α-リノレン酸の含有量は際立って高い部類に入ります。α-リノレン酸は体内でつくることができない必須脂肪酸で、日々の食事から取り入れる必要がある成分です。取り入れたα-リノレン酸は、体内で一部がEPAやDHAといった別のオメガ3系脂肪酸に変換されるといわれています。一方で、この脂肪酸は熱や光、空気にふれると酸化しやすいという弱点もあわせ持っており、扱い方に少しコツがいる油といえます。ふだんの食事でオメガ3が不足しがちだと感じる方にとって、手軽な補い方のひとつになります。

えごま油に含まれる栄養素

「えごま油にはどんな栄養が入っているの?」と気になる方もいるはずです。えごま油はほぼすべてが脂質で、その中心がオメガ3のα-リノレン酸です。あわせてビタミンEも含まれており、原料であるえごまの実には食物繊維やカルシウムも含まれています。ひとつずつ見ていきましょう。

えごまの実|栄養素のイメージ

オメガ3・α-リノレン酸とビタミンE

えごま油は100gあたりのエネルギーが897kcal、脂質が100gで、そのほぼすべてが脂質からなる油です。このうちn-3系(オメガ3系)多価不飽和脂肪酸は58.31gにのぼり、その大部分をα-リノレン酸が占めています。大さじ1杯(約12g)に換算すると、α-リノレン酸を約7g取り入れられる計算です。あわせて、抗酸化に関わる栄養素として知られるビタミンEも含まれ、γ(ガンマ)-トコフェロールが100gあたり59.0mgと比較的多いのが特徴です。少量で効率よくオメガ3を補いやすい油といえます。

えごまの実(種子)の栄養

油だけでなく、原料であるえごまの実(乾)そのものにも栄養があります。食品成分データベースによると、えごま(乾)100gあたりの食物繊維総量は20.8gと豊富で、カルシウムは390mg、鉄は16.0mgと、種実類ならではのミネラルもあわせ持っています。もちろん実の脂質にもα-リノレン酸が含まれます。すり潰した「えごまの実」を料理にふりかければ、油とは違った食感で栄養を取り入れられます。

えごま油に期待されている働き

「えごま油は体にいい」「オメガ3は健康に役立つ」といった話を耳にしたことがある方もいるかもしれません。結論からお伝えすると、えごま油に含まれるα-リノレン酸をめぐる研究は進められている段階であり、特定の効果が明確に証明されているわけではありません。ここでは現時点でわかっていることを整理します。

えごま油と研究段階の成分のイメージ

オメガ3をめぐる研究は途上

α-リノレン酸をはじめとするオメガ3系脂肪酸は、健康との関わりについてさまざまな研究が行われている成分です。ただし、これらは基礎的な研究段階にあるものも多く、えごま油を取り入れることで特定の不調が改善するとまで言い切れる状況にはありません。えごま油は機能性表示食品やトクホ(特定保健用食品)としての届出・許可を受けた食品ではない点も、あわせて知っておきたいポイントです。

健康効果を断定できない理由

「オメガ3は体にいい」といった話は、えごま油に限らずオメガ3を含む食品全般で語られる一般的な傾向であり、えごま油だけの特別な効果として立証されたものではありません。体感には個人差があり、日々の食事全体のバランスや生活習慣、体質との相性も大きく関わります。えごま油はあくまで、油の種類を見直すうえでの選択肢のひとつとして、気長に付き合うのがよさそうです。

えごま油の上手な使い方

「どう使えば、えごま油をおいしく取り入れられるの?」という方に向けて、ここでは栄養を無駄にしにくい使い方を紹介します。ポイントは「加熱せず生のまま使う」ことと、「1日小さじ〜大さじ1杯を目安に料理へかける」ことの2つです。

えごま油をサラダにかける|生の使い方のイメージ

火を通さずそのまま味わう

えごま油は熱に弱く、加熱すると持ち味であるα-リノレン酸が酸化しやすくなるため、炒め物や揚げ物などの加熱調理には向きません。おすすめは、火を使わずに生のまま使う方法です。できあがった料理に後から回しかけるイメージで使うと、風味も活かしやすくなります。ドレッシング代わりにサラダへ、納豆やみそ汁、冷奴やヨーグルトにひとかけするなど、いつもの一品に足すだけで手軽に取り入れられます。

1日小さじ〜大さじ1杯を目安に

えごま油は少量でオメガ3を補いやすい油なので、たくさん使う必要はありません。1日あたり小さじ1杯(約4g)から大さじ1杯(約12g)ほどを目安に、無理のない範囲で続けるとよいでしょう。油ですのでカロリーはあり、多く使えばその分エネルギーも増えます。えごまの葉(韓国料理でおなじみのごま葉)を焼き肉に巻いたり、すった実をふりかけにしたりと、油以外の形でえごまを楽しむのもおすすめです。

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えごま油を使うときの注意点

えごま油は、その特徴ゆえに保存や使い方にひと工夫が必要な油でもあります。ここでは「酸化と保存」と「加熱・とりすぎ」という2つの注意点を紹介します。

えごま油の瓶|保存と量を意識するイメージ

酸化しやすいので開封後は早めに

えごま油は光や空気、熱にふれると酸化が進みやすい油です。開封後は冷暗所や冷蔵庫で保存し、できるだけ早めに使いきることをおすすめします。まとめ買いよりも、使いきれる小さめのサイズを選ぶほうが、風味の落ちにくい状態で楽しみやすくなります。開封前でも直射日光の当たる場所は避け、時間がたって油特有の古い匂いを感じたときは無理に使わないようにしましょう。

加熱は避け、とりすぎにも配慮を

前述のとおり、えごま油は加熱に弱いため、炒め油や揚げ油としての使用は避けるのが基本です。また、体によさそうだからと一度にたくさん使うのは考えものです。油である以上カロリーは高く、とりすぎればエネルギーのとりすぎにつながります。ほかの食材と同様、量を控えめにしながら日々の食事に少しずつ取り入れるのが、無理なく続けるコツです。

まとめ

えごま油は、シソ科えごまの種子から搾った、オメガ3のα-リノレン酸をとても多く含む植物油です。含まれる成分をめぐる研究は途上にあり、特定の効果を断定できるものではありません。加熱を避けて生のまま、少量ずつ日々の食卓に取り入れてみてください。

  • えごま油はシソ科えごまの種子(和名じゅうねん)から搾った油で、あまに油とは原料が異なります
  • 100gあたりオメガ3のn-3系脂肪酸を58.31g含み、大部分がα-リノレン酸です
  • 「体にいい」といわれる働きは研究段階で、機能性表示食品やトクホでもありません
  • 加熱せず生のまま、1日小さじ〜大さじ1杯を目安に料理へかけて使うのがおすすめです
  • 酸化しやすいので開封後は早めに使いきり、加熱やとりすぎには配慮しましょう

えごま油は、いつもの一品にかけるだけで手軽に取り入れられる油です。まずは小さじ1杯から、今日の食卓に足してみてはいかがでしょうか。

参考文献

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