「エリンギは歯ごたえがあるけれど、栄養はどうなんだろう」。そんな疑問を持ったことはありませんか。
この記事では、エリンギの特徴から含まれる栄養素、期待されている働き、栄養を活かす食べ方、食べるときの注意点までをまとめて確認していきます。えのきやしいたけとの違いが気になっている方にも参考にしていただける内容です。
難しい専門知識は不要です。今日の献立にエリンギを取り入れるきっかけとして、気軽に読み進めてみてください。
エリンギの特徴(まず全体像)
エリンギの特徴は、コリコリとした独特の歯ごたえと、低カロリーで食物繊維を含む点の2つに集約されます。まずはこの2点を押さえておきましょう。

歯ごたえが特徴のきのこ
エリンギは他のきのこと比べて肉厚で、加熱してもコリコリ、あるいはプリプリとした歯ごたえが残りやすいのが特徴です。歯ごたえの決め手になるのは水分量と繊維の詰まった構造で、薄切りにすると柔らかく、厚めに切ると存在感のある食感を楽しめます。この歯ごたえの良さから、肉の代わりに使われることも多く、洋食にも和食にも合わせやすいきのこです。しいたけやしめじとは違ったコリッとした噛みごたえを楽しみたいときに向いています。
低カロリーで食物繊維を含む
エリンギは100gあたりのエネルギーがおおむね30kcal前後と、野菜と並んで低カロリーな食材です。それでいて食物繊維(お腹の中で消化・吸収されにくく、便のかさを増やしたり腸内環境に関わったりする成分)を含んでおり、その量は野菜のごぼうやセロリと同程度かそれ以上とされています。かさが大きく食べ応えもあるため、カロリーを抑えながら満足感のある一品にしたいときや、ご飯や肉の量を少し控えたいときに重宝する食材といえるでしょう。
エリンギに含まれる栄養素
エリンギには、食物繊維やβ-グルカンといった成分に加えて、カリウムやビタミンB群などのミネラル・ビタミンも含まれています。それぞれどのような成分なのか、順に見ていきましょう。

食物繊維・βグルカン
エリンギに含まれる食物繊維の一部はβ-グルカン(きのこ類に多く含まれる食物繊維の一種で、体内での働きについて研究が進められている成分)と呼ばれる成分です。ほかのきのこと同様、エリンギにもこのβ-グルカンが含まれていることが知られていますが、含有量や働きの詳細は種類や個体によって差があります。きのこ全体に共通する栄養の特徴については、きのこの効果の記事でも詳しく紹介しています。
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カリウム・ビタミンB群など
エリンギには、余分な塩分の排出に関わるカリウムや、糖質・脂質の代謝に関わるビタミンB群、うまみのもとになるアミノ酸なども含まれています。中でもオルニチン(アミノ酸の一種で、体内での働きについて研究が進められている成分)を含むきのことしても知られていますが、含有量や働きの詳細については引き続き研究が必要とされています。単体で目立って多いというよりは、低カロリーな中にいろいろな成分がバランスよく含まれているというのが実態に近い表現です。
エリンギに期待されている働き
エリンギに含まれる成分の働きについては、研究が進められている段階のものが多く、「食べればダイエットになる」「腸活に効く」と言い切れるものではありません。現時点でわかっていることと、注意しておきたい言い回しを整理します。

オルニチンやβグルカンは研究途上
エリンギに含まれるβ-グルカンやオルニチンといった成分は、研究者の間で関心を持たれている成分ですが、ヒトでの効果がどこまで確認されているかは成分や研究によって異なります。「注目されている」「研究が進められている」という段階のものが多く、食べればすぐに実感できるという性質のものではありません。テレビや雑誌で紹介される情報の中には、研究段階の内容が確定した効果のように伝わっているケースもあるため、一次情報を確認する姿勢が大切です。
「ダイエット」「腸活」と言い切れない理由
エリンギは機能性表示食品でもトクホ(特定保健用食品)でもなく、「ダイエットに効く」「腸活になる」といった効果を表示・保証された食品ではありません。低カロリーで食物繊維を含むという食品としての特徴はありますが、体重や腸内環境の変化には食事全体のバランスや生活習慣も関わります。エリンギ単体の働きだけを過大に期待しないようにしましょう。
栄養を活かす食べ方
エリンギの栄養や食感を活かすには、炒め物やソテー、アヒージョなど油を使った加熱調理が向いています。あわせて、加熱のしすぎや保存の仕方にも気を配ると、より美味しく食べられます。

炒め物・ソテー・アヒージョに
エリンギは油と合わせることで香りや食感が引き立つ食材です。バターやオリーブオイルでソテーするだけでも十分な満足感があり、にんにくと合わせてアヒージョにすれば、シンプルな調味でもうまみを楽しめます。厚めに切って焼くとステーキ感覚で食べられ、薄切りにすれば炒め物やパスタの具材にも使いやすくなります。
加熱と保存のコツ
エリンギは長時間加熱すると水分と一緒にうまみが抜けやすくなるため、炒め物やソテーはさっと火を通す程度が目安です。水洗いすると水っぽくなりやすいので、汚れが気になるときはキッチンペーパーで拭き取る程度にとどめましょう。使いきれない分は石づき(根元の固い部分)を切り落として食べやすい大きさにほぐし、冷凍用保存袋に入れて冷凍しておくと、下ごしらえの手間も省けます。冷凍すると細胞壁が壊れてうまみが増しやすくなるうえ、凍ったまま調理に使えるので、忙しい日の一品にも取り入れやすくなります。
食べるときの注意点
エリンギは体にやさしいイメージがありますが、食べ方によっては注意したい点もあります。基本は「食べ過ぎない」「体質に合わせて量を調整する」の2つです。

食べすぎ・消化に注意
食物繊維が豊富な食材のため、一度に大量に食べるとお腹が張ったり、お腹がゆるくなったりすることがあります。普段あまり食物繊維を摂っていない方は、少量から試して体の反応を確認するとよいでしょう。また、他のきのこと同様、必ず十分に加熱してから食べることも基本のルールです。かたい食感を楽しめる食材ではありますが、よく噛まずに大きいまま飲み込むと、消化に負担がかかることもあるため、意識して噛む回数を増やすと安心です。
おなかが弱い方・通院中の方へ
体質によってはきのこ類が合わないと感じる方もいます。食後にお腹の不調を感じた場合は量を控えめにするなど、自分の体調に合わせて調整してください。持病があり食事内容に制限がある方や、腎機能・消化機能に不安がある方は、量や食べ方について医師や管理栄養士に確認しておくと安心です。小さなお子さまや高齢の家族が食べる場合は、食べやすい大きさに切って提供するようにしましょう。
まとめ
エリンギは歯ごたえのある食感が特徴で、低カロリーながら食物繊維やβ-グルカン、カリウム、ビタミンB群、オルニチンなどを含むきのこです。含まれる成分の働きは研究段階のものが多く、ダイエットや腸活の効果を保証する食品ではありませんが、油との組み合わせで美味しく食べやすい食材といえます。歯ごたえを楽しみながら、無理なく献立に取り入れていきましょう。
- エリンギは歯ごたえが特徴で、低カロリー・食物繊維を含みます
- β-グルカンやカリウム、ビタミンB群などの成分も含まれています
- 期待される働きは研究段階で、機能性表示食品やトクホではありません
- 炒め物・ソテー・アヒージョなど油との調理で美味しく食べられます
- 食べ過ぎに注意し、体質に合わせて量を調整しましょう
コリコリした歯ごたえを楽しみながら、今日の炒め物にひと株加えてみてはいかがでしょうか。

