ロイテリ菌は歯周病に何ができる?できること・できないことと、毎日のケアへの組み込み方

ロイテリ菌で歯周病は治る? 口腔・口臭ケア

ロイテリ菌は、歯周病の治療の代わりにはなりません。歯石を取ることも、ぐらつく歯を元に戻すこともできないからです。

ロイテリ菌にできるのは、歯磨きや歯科の検診を続けたうえで、口の中の菌バランスに着目した毎日のケアを1つ足すことまでです。研究も出ていますが、対象は歯科治療と併用したプロデンティスという製品で、一般の食品にそのまま当てはまる話ではありません。

ロイテリ菌にできることとできないこと

歯周病は、歯と歯ぐきのすき間にたまった歯垢(プラーク)の中の菌が、歯ぐきに炎症を起こす病気です。ロイテリ菌は口の中の菌バランスに着目する選択肢ですが、歯垢や歯石を取り除くことはできません。

対比表で見る、できること・できないこと

内容
できること口の中の菌バランスに着目した毎日のケアとして、歯磨きのあとに足せる
できること歯科治療や検診を受けている人が、日々の習慣に1つ加えられる
できないこと歯石を取り除くこと(歯科医院でしか取れません)
できないこと歯周病の治療の代わりになること
できないこと歯ぐきの出血や腫れが続く人の、受診の代わりになること

こんなときは先に歯科を受診しましょう

次のような様子があれば、ロイテリ菌より先に歯科医院での診察が必要です。歯周病は早めに歯科で確認するほど、取れる選択肢が広がります。

  1. 歯みがきのたびに出血する状態が続く
  2. 歯ぐきが赤く腫れている
  3. 歯がぐらつく、または口臭が急に強くなった

口臭の原因を切り分けたい方は、口臭の原因を3分で見分けるセルフチェックも参考になります。

ロイテリ菌が選択肢に入ってきた理由

ロイテリ菌が歯周病ケアの話題に出るのは、歯周治療と併用した臨床試験が報告されているためです。ただし、報告されているのは特定の製品での結果で、すべてのロイテリ菌製品に当てはまるわけではありません。

そもそもロイテリ菌とは

ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri)は、人の体にもともといる乳酸菌の一種です。歯周病との関係でよく名前が挙がるのは、バイオガイア社の「プロデンティス」という歯科向けの製品に使われている2つの株です。菌の種類や株の違いはロイテリ菌とは?気になる効果と口腔ケア・腸内環境への活かし方で詳しく解説しています。

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研究でわかっていること

2010年に発表された小規模な臨床試験(Vivekananda ら)では、慢性歯周炎の30人(34〜50歳)を対象に、プロデンティスを1日2回、21日間なめてもらいました。歯石を取る処置(スケーリング・ルートプレーニング)を併用した部分では、歯周ポケットの深さが5.08mmから3.78mmへ浅くなっています。

2023年の系統的レビューは、同じ種類の臨床試験9件(計287人)をまとめています。多くの試験で、歯石を取る処置にロイテリ菌を加えた群のほうが良好でしたが、9件のうち3件では差が見られませんでした。研究ごとに菌株や期間がそろっていないため、慎重に読むべき結果だと著者自身が述べています。

どちらも歯科治療と併用した結果です。ロイテリ菌だけで同じ変化が起きるとは言えません。

歯周病は日々のプラーク除去が土台になる

歯周病は、痛みなどの症状が出にくいまま進みやすい病気です。気づいたときには歯ぐきの中で進んでいた、という人も少なくありません。歯周病の目安の1つである歯周ポケットのある人は、日本の成人のおよそ半数にのぼります。

4mm以上の歯周ポケットは約半数

4mm以上の歯周ポケットがある人は、15歳以上の47.8%にのぼります。45〜49歳では41.4%で、40代後半から自分ごととして考える人が増えます。年代別のくわしい数字は口腔ケアとは?お口の悩み別にわかりやすく解説!にまとめています。

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歯みがき・フロス・検診が土台になる理由

日本歯周病学会は、歯垢を取り除くブラッシングを歯周病治療の中心と位置づけています。歯と歯の間は歯間ブラシやフロスを毎日使うことで歯垢の指標が下がることが期待できると説明され、歯肉に付いた歯石は歯科医師か歯科衛生士にしか取れません。

つまり、毎日の歯みがき、フロス、歯科での検診が3本柱です。ロイテリ菌はこの3本柱の外側に置く話で、代わりにはなりません。

毎日のセルフケアへの組み込み方

組み込む順番は、先に歯垢を落として、そのあとに菌のケアを足す流れです。順番を逆にすると、せっかくのケアが歯垢の上に乗るだけになってしまいます。

歯みがき、フロス、そのあとに菌のケア

夜の流れは次の3ステップです。

  1. 歯ブラシで歯と歯ぐきの境目を磨く
  2. フロスか歯間ブラシで歯と歯の間を掃除する
  3. 口をすすいだあとに、タブレットなど菌のケアを足す

ロイテリ菌を含む製品は、2の「掃除をしたあと」に置くのが基本です。口の中の菌バランスに着目するケアは、歯垢を落とした状態で行うほうが筋が通ります。製品ごとに使い方や量が決まっているので、パッケージの表示にしたがってください。

続けるコツは、歯磨き後の習慣に紐づけること

新しい習慣は、すでに毎日していることの直後に置くと続きます。夜の歯磨きは多くの人が欠かさないので、紐づけ先に向いています。「歯を磨いたら、そのままタブレットを2粒」と決めておくと、飲み忘れの心配が減ります。

比較して選びたい方はロイテリ菌タブレットおすすめランキング3選で、口腔ケアの面から比べています。

どんな人に向いているか

ロイテリ菌は、全員に必要なケアではありません。向く人と向かない人がはっきり分かれます。

向く人

歯科の治療や定期検診を受けていて、日々のケアに1つだけ足したい人です。次の人も当てはまります。

  • 歯みがきとフロスはすでに習慣になっている
  • 歯科医院で今の状態を確認してもらった
  • 口の中の菌バランスに着目したケアに関心がある

向かない人

歯みがきで出血する、歯ぐきが腫れる、歯がぐらつくといった様子がある人は、まず歯科を受診してください。その治療が終わって落ち着いてから、日々のケアを足すかどうかを考えても遅くありません。自己判断で歯科の治療や通院をやめて、ロイテリ菌に切り替えることはおすすめできません。

歯科には通っていて、毎日のケアにもう1つ足したい。そんな方には、THE MENEKIが選択肢のひとつです。ロイテリ菌を含む20種類以上の菌を配合したタブレットで、歯磨きのあとに2粒舐める使い方をします。研究で使われたプロデンティスとは別の製品なので、同じ結果を期待して選ぶものではありません。歯石の除去や治療は歯科医院に任せ、夜の歯みがきのあとに足す習慣として選んでください。

選ぶ目安のひとつとして、口腔免疫とドライマウス・口臭外来に長く取り組む歯科医師(志村真理子先生)が成分設計を監修しています。夜の歯磨きの流れに無理なく足せる形なので、続けやすさで選びたい方に向きます。

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まとめ

ロイテリ菌は歯周病の治療の代わりにはならず、歯石の除去や、出血・腫れの診察も歯科医院の役割です。

まずは歯みがきとフロス、定期検診を土台にしましょう。そのうえで日々のケアに1つ足したいときに、ロイテリ菌を含む製品を検討してみてください。

参考文献

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